#3 人間を被る
私にとっての最推しと呼ばれるものは間違いなく
出会った時の衝撃は物凄かった。
音楽に目覚め始めた学生時代に深夜、地方のほんの30分くらい洋楽邦楽のMVを流す番組をぼんやり流して観ていた時に流れた「凌辱の雨」のMVを今でもハッキリ覚えてる。
翌日、すぐレンタルしにいった。
世の中、愛だ恋だ別れだばかりの歌に辟易してた、今もだけど。
ただ、実際一番好き、最推しって認識したのは知ってから結構後になる。
精神的にドン底の時に何故か急に聴きたくなって調べたらすぐライブがあって、行ってみて「これだ」ってなってからもう何年経ったのかな。
正直「何故好きなのか」ってのは言葉に表せないし、良いところをアピール、紹介、プレゼンしてなんて言われたら上手く言えなくて。
ただ音、表現、世界観、歌詞、目に見えない雰囲気の全部が好きでこれが肌に合うっていう感覚なんだと思う。
メンバーの作る激しく複雑な音世界がかっこいい
京が繰り広げる残酷で孤独な薄暗い陰鬱さとエログロテスク、それでも一筋光が溢れて目を凝らすと綺麗で儚く切ない世界観が好き。
語彙力もあるけど、これくらいしか出てこないんだ。
突き放して嘆いているようで、バンドのテーマである「痛み」の暗がりと闇に誰よりなにより深く一番理解を示してくれて寄り添ってくれる。
聴くと、ライブに行くと頭を振り回して「ああ、生きよう」って心の底から思えるバンド。
「生きてんだろ、なら死ねるよなー」なんて煽りで盛り上がれる、逆に生きようなんて思わされる事なんてなかなかないよ笑
タイトルの「人間を被る」
リリースされてから近年はライブで毎回っていう程演奏されてる。
この曲が一番DIR EN GREYっていうバンドはどういうバンドですか?って聴かれたら最初にこの曲を聞かせるし、個人的には答え。
座右の銘曲(歌詞)っていうのがあるんだとしたらこの曲。
あ、ラルクの「Round and round」もかな。
次のライブに行くのが楽しみ
また生きていこうって思える場所。
誰もが人間を被って生きてる。
Blessing to lose heart
(失望に祝福を)
誰が正しいとかどうでもいい
誰のルールで生きてる?
誰の為に生きる?
誰の為に生きるのだろう?